本書について
本書は,2018年4月号から2021年4月号まで月刊OPTRONICSに掲載された連載を2冊の電子書籍としてまとめたものです。こちらは「光エレクトロニクスのシミュレーション技術I(第1章から第19章)」と「光エレクトロニクスのシミュレーション技術II(第20章から第37章)」のセット販売となります。
<著者>
波多腰 玄一(元 東芝,早稲田大学)
<本書の概要>
光エレクトロニクスデバイスの特性解析,設計に関するシミュレーション技術を解説します。付録のExcelファイルを用いて,実際にシミュレーションを体験することもできます。
目次
<光エレクトロニクスのシミュレーション技術Ⅰ>
まえがき
第1章 光の伝搬 (1) 平面波
1.2 電磁波とマクスウェル方程式
1.3 アニメーション
1.4 平面波
1.5 波束と群速度
コラム 平面波の図示
第2章 光の伝搬 (2) 円筒波
2.2 波動方程式と光導波路
2.3 円筒波
コラム 横と縦
第3章 光の伝搬 (3) 球面波
3.2 球面波
3.3 球面波と平面波の相互展開
3.4 電気双極子放射
コラム ローレンツ
第4章 反射と屈折
4.2 媒質界面における反射と屈折
4.3 反射係数,透過係数
4.4 反射・屈折における平面波の振幅分布
4.5 全反射
コラム メタマテリアルにおけるパルスの伝搬
第5章 屈折率 (1)
5.2 屈折率とは
5.3 誘電体の屈折率
5.4 金属の屈折率
コラム 完全導体表面での反射
第6章 屈折率 (2)
6.2 半導体のバンド構造と屈折率
6.3 半導体の誘電率と屈折率のモデル
6.4 CPPB モデル
6.5 半導体の誘電率と屈折率の測定例と計算例
コラム 屈折率虚数部の符号
コラム クラマース-クローニヒの関係式と因果律
第7章 ガウスビーム (1)
7.2 エルミート-ガウスビーム
7.3 ガウスビームの性質
コラム 近軸近似と回折限界
第8章 ガウスビーム (2)
8.2 エルミート-ガウスビームとラゲール-ガウスビーム
8.3 ガウスビームと光線行列
コラム 光渦の回転速度
第9章 レーザー光のビーム品質 (1)
9.2 ビーム特性とビーム品質
9.3 エルミート-ガウスビーム,ラゲール-ガウスビームのM2因子
コラム エルミート多項式,ラゲールの陪多項式と量子力学
第10章 レーザー光のビーム品質 (2)
10.2 光導波路モードのビーム品質
10.3 いろいろなビームのビーム品質
コラム 矩形開口の光を絞ったビームスポットのビーム品質は最悪?
第11章 ウィグナー分布関数
11.2 ウィグナー分布関数
11.3 エルミート-ガウスビームとウィグナー分布関数
11.4 ビーム品質とウィグナー分布関数
11.5 ビーム行列
11.6 不確定性との関係
コラム レイリー長
第12章 光学多層膜 (1)
12.2 光学多層膜における特性行列
12.3 計算例
コラム 複素数のプログラミング
第13章 光学多層膜 (2)
13.2 単層膜
13.3 分布ブラッグ反射鏡
13.4 エタロン
13.5 波長域選択フィルター
13.6 いろいろなフィルター
コラム 逆問題としてのフィルター設計
第14章 光導波路 (1)
14.2 光導波路におけるモード
14.3 導波光の伝搬
コラム 導波モードの光線イメージ
第15章 光導波路 (2)
15.2 半導体レーザーにおける導波モード
15.3 端面反射率と遠視野像
コラム 複素平面でのニュートン法による解の収束
第16章 表面プラズモンと金属光導波路
16.2 表面プラズモンポラリトン
16.3 金属/誘電体光導波路
コラム 自由空間と界面
第17章 光ファイバー (1)
17.2 光ファイバーのモード
17.3 l=0の固有値方程式の解
コラム 光ファイバーの TEモード,TMモードは偶関数?奇関数?
第18章 光ファイバー (2)
18.2 光ファイバーのモードの分類
18.3 固有値方程式
18.4 カットオフ条件
コラム 光ファイバーは Excelで
第19章 光ファイバー (3)
19.2 光ファイバーのモードの計算例
19.3 HEモードとEHモードの近似式
19.4 電磁力線
19.5 固有値方程式の近似式
コラム 光ファイバーのモード次数と節の数
索引
人名索引
<光エレクトロニクスのシミュレーション技術Ⅱ>
まえがき
第20章 電子の反射と透過
20.2 シュレーディンガー方程式と自由電子
20.3 有効質量方程式
20.4 電子の反射と透過
20.5 波束の反射と透過
コラム 位相速度と群速度
第21章 電子の閉じ込めとトンネリング
21.2 量子井戸
21.3 3層構造での電子の反射と透過
21.4 電子のトンネリング
21.5 共鳴トンネル効果
コラム 光導波路と量子井戸
第22章 電子波束の反射と透過
22.2 位相速度と群速度
22.2 3層構造における電子波束の反射と透過
22.4 Excelでの計算例
コラム エネルギーと位相速度
第23章 水素原子
23.2 水素原子における電子の波動関数
23.3 波動関数の例
23.4 波動関数の3次元表示
23.5 電子の位置と運動量
コラム 位置と波数の標準偏差
第24章 元素と波動関数
24.2 原子番号Zの元素における電子の波動関数
24.3 計算手法
24.4 共有結合半径
コラム ローレンシウム
第25章 結晶構造
25.2 混成軌道
25.3 結晶構造
コラム 混成軌道
第26章 波数空間と逆格子
26.2 単位胞
26.3 逆格子
26.4 元素の結晶構造と格子定数
26.5 ブロッホの定理と結晶運動量
コラム 最密充填構造
第27章 強束縛法とエネルギーバンド (1)
27.2 強束縛近似
27.3 強束縛モデルにおけるハミルトニアン
27.4 スピン-軌道相互作用
27.5 自由電子との比較
コラム ディラック方程式とスピン-軌道相互作用
第28章 強束縛法とエネルギーバンド (2)
28.2 閃亜鉛鉱構造におけるハミルトニアン
28.3 ウルツ鉱構造におけるハミルトニアン
コラム 直接遷移と間接遷移
第29章 状態密度
29.2 状態密度とは
29.3 光の状態密度と電子の状態密度
29.3 光導波路,光ファイバーにおける状態密度
29.4 量子構造における電子の状態密度
コラム 光導波路と量子井戸(その2)
第30章 黒体放射
30.2 フェルミ粒子とボース粒子
30.3 黒体放射
30.4 太陽と地球
30.5 輝度不変の法則
30.6 黒体放射のエントロピー
コラム LEDと黒体放射
第31章 n型,p型半導体とキャリヤー密度
31.2 真性半導体,n型半導体,p型半導体
31.3 不純物準位とボーア半径
31.4 バルク半導体におけるキャリヤー密度
31.5 フェルミ-ディラック積分
31.6 フェルミ準位
31.7 量子構造におけるキャリヤー密度
コラム 不純物濃度
第32章 ポアソン方程式
32.2 ポアソン方程式の導出
32.3 エネルギーバンドとの関係
32.4 差分近似とニュートン法による解法
32.5 漸化式
32.6 pn接合,SH,DH構造
32.7 金属と半導体の接合
コラム 仕事関数, イオン化エネルギー, 電子親和力, 電気陰性度
第33章 電流連続方程式
33.2 電子電流とホール電流
33.3 電流連続方程式
33.4 差分近似とニュートン法による解法
33.5 漸化式
33.6 境界条件
33.7 計算例
コラム 電流連続と電流の表示
第34章 熱伝導方程式
34.2 熱伝導率と電気伝導率
34.3 熱伝導方程式
34.4 境界条件
34.5 差分近似とニュートン法による解法
34.6 計算例
コラム 無次元数
第35章 発光ダイオード
35.2 軸対称構造における方程式
35.3 電流密度と電流広がり
35.4 LED の効率
35.5 効率のシミュレーション例
35.6 配光特性
コラム 電力効率が1を超えるLED
第36章 半導体レーザー
36.2 共振器
36.3 半導体レーザーにおける基本方程式
36.4 1次元でのシミュレーション例
36.5 2次元構造でのシミュレーション例
コラム 自然放出と誘導放出
第37章 光エレクトロニクスとシミュレーション技術
37.2 光と電子
37.3 デバイスシミュレーション
37.4 ミュレーションと逆問題
コラム 本連載でのコラム
索引
人名索引