本書について
本書は,2018年4月号から2021年4月号まで月刊OPTRONICSに掲載された連載を2冊の電子書籍としてまとめたものです。「光エレクトロニクスのシミュレーション技術II」には,第20章から第37章までを収録しています。
<著者>
波多腰 玄一(元 東芝,早稲田大学)
<本書の概要>
光エレクトロニクスデバイスの特性解析,設計に関するシミュレーション技術を解説します。付録のExcelファイルを用いて,実際にシミュレーションを体験することもできます。
目次
まえがき
第20章 電子の反射と透過
20.2 シュレーディンガー方程式と自由電子
20.3 有効質量方程式
20.4 電子の反射と透過
20.5 波束の反射と透過
コラム 位相速度と群速度
第21章 電子の閉じ込めとトンネリング
21.2 量子井戸
21.3 3層構造での電子の反射と透過
21.4 電子のトンネリング
21.5 共鳴トンネル効果
コラム 光導波路と量子井戸
第22章 電子波束の反射と透過
22.2 位相速度と群速度
22.2 3層構造における電子波束の反射と透過
22.4 Excelでの計算例
コラム エネルギーと位相速度
第23章 水素原子
23.2 水素原子における電子の波動関数
23.3 波動関数の例
23.4 波動関数の3次元表示
23.5 電子の位置と運動量
コラム 位置と波数の標準偏差
第24章 元素と波動関数
24.2 原子番号Zの元素における電子の波動関数
24.3 計算手法
24.4 共有結合半径
コラム ローレンシウム
第25章 結晶構造
25.2 混成軌道
25.3 結晶構造
コラム 混成軌道
第26章 波数空間と逆格子
26.2 単位胞
26.3 逆格子
26.4 元素の結晶構造と格子定数
26.5 ブロッホの定理と結晶運動量
コラム 最密充填構造
第27章 強束縛法とエネルギーバンド (1)
27.2 強束縛近似
27.3 強束縛モデルにおけるハミルトニアン
27.4 スピン-軌道相互作用
27.5 自由電子との比較
コラム ディラック方程式とスピン-軌道相互作用
第28章 強束縛法とエネルギーバンド (2)
28.2 閃亜鉛鉱構造におけるハミルトニアン
28.3 ウルツ鉱構造におけるハミルトニアン
コラム 直接遷移と間接遷移
第29章 状態密度
29.2 状態密度とは
29.3 光の状態密度と電子の状態密度
29.3 光導波路,光ファイバーにおける状態密度
29.4 量子構造における電子の状態密度
コラム 光導波路と量子井戸(その2)
第30章 黒体放射
30.2 フェルミ粒子とボース粒子
30.3 黒体放射
30.4 太陽と地球
30.5 輝度不変の法則
30.6 黒体放射のエントロピー
コラム LEDと黒体放射
第31章 n型,p型半導体とキャリヤー密度
31.2 真性半導体,n型半導体,p型半導体
31.3 不純物準位とボーア半径
31.4 バルク半導体におけるキャリヤー密度
31.5 フェルミ-ディラック積分
31.6 フェルミ準位
31.7 量子構造におけるキャリヤー密度
コラム 不純物濃度
第32章 ポアソン方程式
32.2 ポアソン方程式の導出
32.3 エネルギーバンドとの関係
32.4 差分近似とニュートン法による解法
32.5 漸化式
32.6 pn接合,SH,DH構造
32.7 金属と半導体の接合
コラム 仕事関数, イオン化エネルギー, 電子親和力, 電気陰性度
第33章 電流連続方程式
33.2 電子電流とホール電流
33.3 電流連続方程式
33.4 差分近似とニュートン法による解法
33.5 漸化式
33.6 境界条件
33.7 計算例
コラム 電流連続と電流の表示
第34章 熱伝導方程式
34.2 熱伝導率と電気伝導率
34.3 熱伝導方程式
34.4 境界条件
34.5 差分近似とニュートン法による解法
34.6 計算例
コラム 無次元数
第35章 発光ダイオード
35.2 軸対称構造における方程式
35.3 電流密度と電流広がり
35.4 LED の効率
35.5 効率のシミュレーション例
35.6 配光特性
コラム 電力効率が1を超えるLED
第36章 半導体レーザー
36.2 共振器
36.3 半導体レーザーにおける基本方程式
36.4 1次元でのシミュレーション例
36.5 2次元構造でのシミュレーション例
コラム 自然放出と誘導放出
第37章 光エレクトロニクスとシミュレーション技術
37.2 光と電子
37.3 デバイスシミュレーション
37.4 シミュレーションと逆問題
コラム 本連載でのコラム
索引
人名索引